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洞察力を鍛える方法

洞察力を鍛える

”洞察を鍛えるため”のプロセスとその具体例を紹介します。

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洞察とは

心理学的に言うと、洞察とは”問題解決の手段であり、問題を要素に分解し、要素間の関係を明確にし、それを全体として捉え直すプロセス”のことを示します。つまり、なぜ洞察するのか?といえば、人間関係や、コミュニケーションにおける問題を解決するためだと言えるし、目の前にある悩みを解決するために、自分の周囲を取り巻く人物を可視化し、その人物と自分の間に存在する利害関係を明確にすることこそ、洞察で辿るべきプロセスなのだ。

洞察を体感する

今回は、結論を述べる前に洞察について、まず「体感」して欲しいと思います。なので、まずは下記の問題を解いてみてください。できれば時間を測ってください。

【問題】次の数字を全て足すと答えはいくつになるか?

1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19,20

・

はい。計算できましたか?答えは、「210」です。おそらくは、足し算ができる方なら正解できたはずです。では、この問題のどこに”洞察”のヒントが隠されているかというと、”答えを導くためにどんなプロセスを辿ったか”という点です。

”法則”を見抜けたかどうか

”答えを導くためにどんなプロセスを辿ったか”とはどういうことでしょうか?おそらく、この問題を解くために、多くの人が1から21まで順に足し算をしたのではないでしょうか。ですが、中には、この数字に法則がある事に気づいた人もいるかと思います。その法則とは、「左右の数字の端同士の組み合わせが21」という事です。先ほどの数字の左端は”1″右端は”20″です。この2つを足すと合計は”21″になります。続く数字の端同士を計算すると、”2″と”19″を足して”21”になります。そして、この”21”になる組み合わせが全部で”10″あると気づけば正解にたどり着きます。『21×10=210』だからです。つまり、この”法則”を見抜くことが”洞察”にあたります。

洞察力がある人とそうでない人の違い

ただし、この問題に関してのみ言えば、どちらのプロセスを辿ったとしても、正解に辿り着くことができます。それでは、”洞察力があろうとなかろうと変らないではないか”と思うかもしれませんが、そうではありません。ここでのメッセージは、『洞察力がある人間は、時間を手にすることができる』ということです。この問題をそれぞれの方法で解いた場合、洞察をした場合の方が明らかに早いとわかるはずです。

洞察力は鍛えることができる

とはいえ、”法則”に気づくまでの時間を考えると大した差はないかもしれません。ですが、この”洞察=時間獲得”ということを意識し、それを磨き続けた人の間には大きな差が生まれます。そして、この法則に気づくためには、問題を『観察したかどうか』です。問題を見てすぐに計算に入るのは愚策です。だから、洞察するためには”観察”が必要なんですね。

人との関わりに洞察を活かす

と、ここまでで、洞察することの意義を体感してもらえたと思うが、ここからは、”人との関わりで洞察をすることの意義”について触れておきます。それが洞察力を鍛えるために日常的に行えるトレーニングでもあるからです。

狭義の洞察

コミュニケーションにおける洞察とは、何らかの”刺激”に対しどのような”反応”するかを知るこりそれらの情報をつなぎ合わせることだと思う。反応とは、表面に現れる言動や行動のことで、それらの反応をありのままに捉えることが観察なわけだ。なぜかと言うと、反応パターンが蓄積されると、刺激に対する反応の共通点を抽出できるようになる。それらの共通点は、刺激に対する、感情や思考を読み解く手がかりとなる。

反応を知ること=相手を知ること

感情や思考を読み取れるようになると、これまでは、刺激に対して、反応が表に現れるのなるのを待っていたのが、刺激に対し反応が予測できるようになる。なぜなら、特定の刺激に対する、感情と思考を読み取れるようになったからだ。反応が予測できるのならば、相手に合わせたコミュニケーションを図ることが可能となる。人が、なに(刺激)に対し喜び(反応)、なに(刺激)に対し怒る(反応)か知ることは、相手を知ること直結する。

全体を知る

ただし、ここで1つ注意しなければならないことがある。それは、相手の日常のワンシーンを観ただけで、その人を知った気になってはならないということ。先ほどの計算問題に置き換えるなら、1-10までしか計算してないのに、問題に対する正解は導けないだろう?

人との関わりに洞察を活かす意義

広義の洞察とは、問題解決の手段であり、問題を要素に分解し、要素間の関係を明確にし、それを全体として捉え直すプロセス指しました。つまり、「どうしたら彼女は喜んでくれるだろう?」「どうして上司は自分にばかり厳しいのだろう?」などのように思うことは、人間関係における”問題(悩み)”なのであって、刺激と反応(要素)、その関係を全体の中で捉えていく作業こそ、人付き合いの中で行われる洞察なだと言えます。彼女が喜んでくれたり、上司からの追求がなくなれば心の平穏はきっと保たれる。それこそが、悩みを解決した状態だと思うし、そのような悩みを解決していくために役立てることこそ、コミュニケーションや人間関係に活かす洞察の意義なのです。

人間関係に活かす洞察

人間関係のトラブルに活かせる事例

では、具体的に洞察をどのように活かすのかという視点で、僕が受けた相談の事例を検証してみたいと思います。

はじめまして。誰にも相談できずに困っています。私にも原因があったことなんですがバイト先の上司のことです。バイトの休憩中とか話をしている時に最初はほっぺを触ったりしてくるだけでそこまで気にしてなかったんですが最近はハグしようとして来たり顔を近づけて来たりしてさすがに嫌だなと思うようになりました。もともと強く言えない方で笑いながら避けてるのでそこまで嫌がっていると思ってないんだと思います。それ以外は話していても楽しいし他のバイト仲間も好きなので辞めようとは思ってないんですがスキンシップの激しいのが嫌です…どうしたらなくなると思いますか?

とりあえず、上司の方は普通にセクハラなので、すぐにやめていただきたい。この場面で、問題解決した状態がどんな状態かというと、”上司からのスキンシップがなくなった状態”なわけだ。しかし、話を詳しく聞くと、彼女はこの状態を達成するためにいくつか条件を持ってました。①バイトを辞めさせられるので、親には相談したくない②大学に唯一相談できる友達がいるが、余計な心配をかけたくない③おおごとになるのが嫌なので、バイト仲間にも相談したくない、この3つです。であれば、面とむかって「嫌です」と伝えることが手っ取り早いのだが、相談者自身がはっきり物事を言うのが苦手であると同時に、相手が”上司”と言うことでこの状況に追い討ちをかけている。ただ、一つの兆しとして、

すこし嫌な態度をとったらその時はやめてくれました。でもまた別の日はいつも通り触られました。

と言うコメントがあったこと。ここからわかることは、相談者の”嫌な気持ちが伝わった”ということと、上司はその気持ちをわかった上で再度セクハラに及んでいると言うことだ。確信犯ですね。なので、僕は次のような提案をしました。

相談者への解決策

単刀直入に言うと、嫌な態度を取り続けること。◯◯さんがどのような態度をとったのかはわかりませんが、その時とった行動を繰り返すことです。おそらく、上司は◯◯さんを相当軽く見ています。その原因は、◯◯さんが”怒らない”ことにあります。しかし、”怒る”ことが苦手なのであれば、”態度”、つまり、非言語で伝えるしかありません。

非言語でより効果的に伝えるためのポイント① 〜対比を作る〜

嫌な態度を”より効果的に”伝えるために、”好意がある態度”をまず相手に見せることです。例えば、◯◯さんが友達と会話してるとします。友達は、相槌よく、笑顔で、その上前傾姿勢だったとします。しかし、ある瞬間から、相槌なく、真顔で、スマホをいじり出したらどう感じますか?後者の態度は、さすがに前者の態度がなかったとしても嫌かもしれませんが、前者の態度がある場合とない場合ではどちらの方が不快なのか?という意味です。

非言語でより効果的に伝えるためのポイント② 〜変化を作る〜

人間は不思議なもので、同じ絵、食べ物、音楽が続けられると飽きてしまいます。それはつまり、”慣れ”ということでもあります。つまり、嫌な態度を毎回変えてみるのです。対比と組み合わせることで、メッセージをより効果的に伝えることができます。

考察

この事例でのメッセージは、少なくとも適切な解決手法は、”セクハラ”という問題を、相談者、上司、周囲を取り巻く環境とその関係性を把握し、個々人の特性を理解しなければ見出せないということ。相談者の最初の話だけで判断すれば、”周りに相談すればいいじゃないか”、”はっきり言えばいいじゃないか”と思えるが、相談者の性格や、周囲に相談したくない背景、行動から考えられる上司の思考など、そういった情報をつなぎ合わせてこそ洞察は可能となります。

故に、洞察力を鍛えるためには、これらのプロセスを辿り、普段から身の回りの物事の問題解決を図ろうとすることが何より大事なのです。

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