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関係フレーム理論とは何か?簡単に説明してくれよ

関係フレーム理論とは

この記事では、できるだけ簡単に伝えることを目指して「関係フレーム理論」について僕の理解をまとめておきます。

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関係フレーム理論とは

全く伝わらんと思うのですが、文句言う方がいるので、結論からいきましょう。

関係フレーム理論とは、「関係フレームづけを使った、人間に特有の学習システ」のことです。なので、ここからは、「関係フレームづけ」を理解する必要があります。

関係フレームづけとは?

ニコラス・トールニケ氏によると、関係フレームづけは以下のようなことなんだそうです。

関係フレームづけ(relational framing)と呼ばれる。より専門的な用語を使うと、恣意的に適用可能な関係反応(arbitrarily applicable responding; AARR)となる。

(引用:関係フレーム理論(RFT)を学ぶp116より)

ね?ぜんぜん伝わらんでしょ?わかりやすさのかけらもないよ?

なので、僕があなたに関係フレームづけを実践するので、それで体験的に学習してほしいと思います。以下の動画を使ってな。

相互的内包

では、ここから動画の解説です。

実際に、あなたが学習したのは、以下の2つです。

  • 1⇨A
  • A⇨×

図で示すと以下の通りです。これは、オペラント学習によるものです。

つまり、あなたが、「1」はなんですか?と聞かれ、「A」ですとタクトすることができるようになるのはオペラント条件づけによるものだと言えます。

しかし、あなたは、「A」は何?と聞かれた時に、次のように答えたのではないだろうか?

その答え方は正しい。しかし、オペラント学習では説明しきれないのである。説明しきれないと言うのは、「A」は何?と聞かれた時に「1」です、と答えることについてだ。

なぜなら、あなたは「1⇨A」の方向性の学習はしたが「A⇨1」の方向性の学習は1度もしていない。にも関わらず、「A」はなに?と聞かれた時に、答えに「1」を含めたのなら、それは「関係フレームづけ」による学習だということになる。

この意味を可視化すると↓↓こうなる。

つまり、あなたは、緑矢印の方向性の学習をすることで、「実際には学習していない」はずの「赤色矢印の方向性の学習」もしたことになるのである。このことを関係フレーム理論では、「相互的内包」という。

 相互的内包 (mutual entailment):二つの刺激間に関係が成立すると,その逆方向の関係が必然的に成立する.これは,刺激等価性における対称性に相 当する.等価以外の例では,例えば「AはBより大きい」が成立すれば,その逆方向の関係である「BはAより小さい」が成立することなどを言う.このように,相互的内包は対称性以外の双方向的関係も含む概念である.

引用:佐藤(2008)刺激等価性の機能分析:行動随伴性,関係枠,ネーミングより)

同様に、「A⇨×」であるということを学習すれば、「×⇨A」という学習もなされるわけだ。

この関係フレーム理論を初めて聞いた方は、そんなの当たり前じゃない?と思うかもしれない。しかし、そうではない。これは、動物にはできない学習だということがわかっている。つまり、人間にしかない能力なのだ。

複合的内包

そしてもう1つ。重要な「学習」が関係フレームづけには隠されているのだが、お気づきだろうか?これまでの解説を思い出してほしい。

「関係フレームづけ」とは、「実際には体験していないにも関わらず学習がなされる」現象のことであり、そのような部分が他にもあるということだが、どの部分を言っているかわかるだろうか?

そうです。

  • 「1」は何?に、「×」です。と答えること
  • 「×」は何?に、「1」です。と答えること

この2つが関係フレームづけにより獲得した学習です。

可視化すると↓↓こうなる。

なぜなら、「1」→「A」の方向性の学習はしましたが、「1」→「×」の方向性の学習はしてませんね?同様に、「「×」→「1」の学習もしてません。このような「関係フレームづけ」による学習を「複合的内包」と呼びます。

 複合的内包 (combinatorial entailment):AB 間 と BC 間の関係が成立すると,これらが結合した双方向性の関係,すなわちAC間とCA間の関係が成立する。これは,刺激等価性における推移性や等価性に相当する.等価以外の例で言えば,「AはBより大きい」と「BはCより大きい」という関係が成立すれば,「AはCより大きい」と,「CはAより小さい」という関係が成立することなどを言う。

引用:佐藤(2008)刺激等価性の機能分析:行動随伴性,関係枠,ネーミングより)

刺激機能の変容

では、最後に、関係フレームづけの3つある機能のうちの最後の1つを体験していただきましょう。

以上が「関係フレームづけ」による学習であり、「関係フレーム理論」の基礎となるものです。

さて、いかがでしたでしょうか?

今回は以上になりますが、僕はツイッターでも認知行動療法(ACT含む)に関する情報を発信してますので、気になった方は、↓↓ぜひフォローお願いします。

Twitterでの引用

参考書

①関係フレーム理論(RFT)をまなぶ

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