このエントリーは、「認知的フュージョンがいまいちよくわからん」という方に向けて書いています。具体例による理論的説明と、エクササイズによる体験を通して理解を深めていただければ幸いです。
認知的フュージョンとは
「思考に囚われた状態」とか「心ここに、在らず」といえばイメージつくでしょうか?
もっと専門的にいうと、「間接的な刺激機能が優位な状態」と表現できます。
認知的フュージョンとは、直接的な機能ではなく、言語的に確立された機能に基づいて事象と接触する人間の傾向をいう。
(引用:アクセプタンス&コミットメント・セラピー実践ガイドpp37-38)
もう1つフュージョンの説明に目を通しておきます。
RFTではフュージョンという用語を使って、特定の行動が、間接的刺激機能によって完全に支配されていること、あるいはそれに融合(fuse)されていることを示す。フュージョンは、特定の言語的(間接的)刺激機能が、ほかの潜在的に可能な直接的および間接的刺激機能に対して優勢となるときに起こる。
(引用:関係フレーム理論(RFT)をまなぶ,pp210-211)
直接的刺激機能と間接的刺激機能とは?
ということで、これらの定義を頼りにすると、どうやら「フュージョン」という概念を理解するためには、「直接的刺激機能」と「間接的刺激機能」を理解する必要がありそうです。
- 直接的刺激機能・・・文字や言葉を構成する「音」や「線」のこと
- 間接的刺激機能・・・「音」や「線」から想起する意味やイメージのこと
一応、それらを僕なりの言葉で表現するとこうなりますが、多分わからないのでそれぞれが優位になる場合の具体例を出します。
直接的刺激機能が優位になる場合の具体例
では、↓↓こちらをご覧ください。
「しーや」
はい。これをみてあたなが今持っている感覚がまさに「直接的刺激機能が優位」な状態です。
間接的刺激機能が優位な状態
では次。
「いす」
はい。
これをみてあたなが今持っている感覚がまさに「間接的刺激機能が優位」になってる状態です。
そして、先ほどの引用を思い出してください。
RFTではフュージョンという用語を使って、特定の行動が、間接的刺激機能によって完全に支配されていること
(引用:関係フレーム理論(RFT)をまなぶ,pp210-211)
つまり、今のあなたの状態は「認知的フュージョン」に近い感覚ということになります。
一方で、「しーや」をみたときのあなたの感覚は「脱フュージョン」に近い感覚ということです。
おわかりいただけたでしょうか?
ACTでは、こんな感じのエクササイズを使ってアプローチをしていきます。
「よくわかんねえよ」とか「もっと詳しく知りたい」という方は、ツイッターでも認知行動療法(ACT含む)に関する情報を発信してますので、↓↓ぜひフォローお願いします。
それではまた。
Twitterでの引用
認知的フュージョンとは?〜具体例を交えて〜 https://t.co/sEIbJCEXDW
— かぼす (@cabos99) November 7, 2021
ちなみに『認知的フュージョン』というのがあってね… 人間のコミュニケーションに関わるものでもあるから、詳しくは調べてみて欲しいよ。難しいかもしれないがhttps://t.co/hxSeGDJvwf
— ????Lunaciel???? (@Luna_getto) August 9, 2021
参考書
参考書①
参考書②
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