社会人であれば「緊急性を横軸に、重要性を縦軸にとったマトリクス」ぐらい目にしたことがあると思うが、今回は、このマトリクスについて、苦言を残しておきたい。
重要×緊急のマトリクスってなに?
知らない人のために、一応このマトリクスについて説明しておく。
結論ファーストでいくと、要は「仕事のタスク管理術」である。どのように管理するのかと言うと、マス目を4つに区分した表を次のように区分する。表の上半分を「重要」、下半分を「重要でない」、表の左半分を「緊急」、右半分を「緊急でない」とする。
これを可視化すると下記の様な表が出来上がる。
一般的には、「重要であるが緊急でない」(マトリクスの右上)タスクを意識的にこなし、次に「重要かつ緊急」(マトリクスの左上)のタスクをこなすことが推奨されている。
その理由は、「重要かつ緊急のタスク」は、「重要であるが緊急でないタスク」をないがしろにしたが故に生じているからである。
そのため、「重要であるが緊急でないタスク」を優先的に処理することが、仕事全体の能率をあげると言うのが、このマトリクスの意味するところなわけだ。
そして、ここまでの説明が一般的に出回ってる情報。
”重要”か”重要でない”かは必要でない
ここからが僕の緊急ネオマトリクスなるものの説明になる。
従来のマトリクスは、確かに合理的な物であると思うし、実際にこれにお世話になった。しかし、お世話になったが故に、気づいたこともある。
それは、マトリクスの下半分、つまり、「重要か重要でないか」をそもそも判断する必要ないと言うことだ。というかそもそも重要ないものを書く意味がわからないからだ。
例えば、マトリクス右下の「重要でなく緊急でない」の項目に、説明の便宜上”ゲーム”とか”雑談”とか記入したが、明らかに不要だろう。
また、マトリクス左下の「重要でないが緊急」の項目には、”スケジュール調整”があるが、もし緊急ならそれは、ここにリストアップする以上、今や自分にとって重要なものなのだ。
緊急性に注目したネオマトリクス
この「リストに書き込む=重要なタスクである」という前提を踏まえると、注目しなければいけないのは緊急性だ。故に、ネオマトリクスでは、この緊急性の程度を(低)・(中)・(高)の3段階に区分している。なぜなら、従来のマトリクスでは、緊急か否かの2択でざっくりしすぎている。
実際に、にタスク情報を書き込んでみるとわかるのだが、この2択でタスクをふるい分けすると、緊急か緊急でないかの境界線がものすごく曖昧になる。例えば、締め切りが明日のタスクは、もちろん緊急だろうが、じゃあ、明後日のタスクは?、明々後日のタスクは?緊急でないのか?と言う話になる。
しかし、この緊急性の区分を3段階にしておけば、
明日〆切のタスク→緊急性(高)
明後日〆切のタスク→緊急性(中)
明々後日〆切のタスク→緊急性(低)
と、明確に区分することができる。つまり、ここでのポイントは、①タスクを全て書き出す。②タスクの横に〆切日を書き加える。といった2点。
タスクを全て書き出すのは、比較対象があることによって緊急の度合いが変わってくるからだ。例えば、明日〆切のタスクと来週〆切のタスクしかなければ、後者の緊急度は、(中)だが、ここに明後日〆切のタスクが加われば、来週〆切のタスクは緊急度(低)となる。
タスクの〆切を書くのは、緊急性の指標を作るため。そもそもなぜ、その仕事が緊急なのかと言えば、当然ながら期限があるからだ。その指標がなければ緊急性の比較をしようがない。
以上を踏まえると、画像の様な表が出来上がる。人によっては、5段階に区分した方がいいこともあるだろうが、そこは実行と反省を繰り返せば自分にあったものへと変貌していくはずだ。
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