今回は、ロジカルコミュニケーションを用いてわかりやすく物事を伝えたい時に、重要な項目をまとめました。
僕なんかは、ビジネス場面で上司に報告を求められた時、顧客に商品をプレゼンするとき、「言いたいことが上手く伝わってないな」と思うことがよくありました。
その時のことを振り返ると、僕自身が「何を伝えたいのかよくわかってない」、というのが根本的な原因としてあった。
つまり、人に何かを伝えるためには、自分自身にそのこと伝える努力が必要ということになる。
故に、何か人に伝えようとするときは、それを一度飲み込み、下記の項目が整理されてるかチェックする。
それだけで、格段にわかり易い説明になるはず。
以前記事にした、”毎朝6時に起床する”という目標の結果報告を求められた状況を例にし説明します。
もっとも伝えたいことは何か
最優先に伝えましょう。これは言い換えるなら、結論です。今回は、”結果報告”なのですから、一番伝えたいことは、”毎朝6時に起きれたのか(できた)”、それとも、”起きれなかったのか(できなかった)”という事です。そして、事例では、”水曜だけ朝8時に起床”したのですから、最優先に伝えるべきは、『目標が達成できなかった』ことです。
理由(背景や詳細)を述べる
第二に伝えるべきは、結論に対する理由です。今回は、目標達成できなかった詳細を理由として持ってきます。つまり、”水曜だけ起床が8時になってしまった”という問題点の部分を伝えます。
論理の繋がりをチェック
理由がまとまったら、結論とのつながりを確認します。この時の注意点は、結論から理由を確認するだけでなく、理由から結論への流れも確認します。具体的には、『なぜなら』と『だから』という言葉を使います。
結論から理由を確認する
結論から理由の確認するときに、『なぜなら』を使います。
どういうことかと言うと、”目標が達成できなかった、なぜなら、”水曜だけ起きれなかったからだ”という感じで違和感がないかをチェックします。
理由から結論を確認する
上記の逆パターンです。理由から結論を確認します。ここで、『だから』というワードを使います。
”水曜だけ起きれなかった”、だから、”目標が達成できなかった”。とつながりに違和感がないかを確認します。
双方向から確認することで、相手に違和感なく伝えるロジックを心がけます。
根拠・具体例を述べる
第三に、自分の主張に対する根拠を述べます。今回は根拠になるのが、”前日に飲み過ぎた”という原因が該当します。ここでも、『なぜなら』と『だから』を使って論理の流れをチェックしましょう。具体的な方法は、理由にも書いたので割愛します。
事実と解釈をわける
ここでの注意点は、根拠となる部分が”事実”なのか、”解釈”なのか、わかる様にすることです。今回の場合、”飲み過ぎ”が根拠で、それが”事実”です。これを”解釈”と混同するような人はいないと思います。しかし、「飲み過ぎたのかもしれません』という言い方をすると、解釈に聞こえてしまいます。そこで、事実なのか、解釈なのかを正確に伝えるために工夫すべきことが『言い方』です。
(例)事実と解釈をわけた言い方
例えば、僕は昔病院の営業をしていたのですが、その時の医者との面談結果を報告する際に、
以下の様な言い回しをしてました。
『◯◯先生は、ウチの製品を明日から使ってくれると発言してました。ですが、私は、そうはならないだろうと考えてます。その理由は・・・』
説明を加えると、事実を伝える時には、主語を明確にし、言い切る事を心がけてました。一方で、解釈を伝える時には、主語を一人称にして、それが自分の考えである事をわかる様な表現を持ってくる様にしました。
根拠の度合い
それと、根拠を述べる時には、次の順番で根拠水準が高くなる事、あるいは、低くなることに注意します。
解釈<事実<数字に基づく事実
全ての主張を、数字に基づいて伝えることはできないため、その時々によって使い分けるのが良い。
まとめ
ここまでの枠組みをもとに話を整理し、最後にもう一度まとめて伝えると良い。今回の場合、『そのため、目標達成ができませんでした』という感じで結論をもう一度繰り返すだけでいいだろう。
最後に、ロジカルコミュニケーションを用いた報告のまとめを記しておく。
【一番伝えたいこと】先週は目標を達成することができなかった。
【理由】なぜなら、水曜だけ起床が8時になってしまったからだ。
【根拠】その原因は、前日の飲み会で飲み過ぎてしまったことにある。
【まとめ】以上の理由から、毎朝6時に起床するという目標を達成することができなかった。
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