みなさんは「きょうだい」という言葉をご存知でしょうか?
僕はとあるTV番組でこの「きょうだい」にフィーチャーした企画を扱っていたのみて、
「障がい児の兄弟姉妹のことを『きょうだい』と呼ぶ」のだということを知りましたので、このエントリーでは「きょうだい」について少しばかりやまだ調べを記録に残しておきたいと思います。
目次
きょうだいへの支援
障害児の家族を対象としたキャンプなどできょうだいを主体としたかかわりのプログラムなどを利用したりレスパイト・ケアを利用して親自身がきょうだいとかかわる時間を設けたりできるような支援があるようです。ただし、そういった「きょうだい」への支援を考える前に、まず「障がい児」が家族内にいることの影響をよく理解しておくことが大事です。
障がい児がいることに「きょうだい」への影響
これには、否定的影響と肯定的影響の2つがあります。
まず、否定的影響ですが、障がい児に対して競い合うことの罪悪感や家事や障がい児の世話などを手伝われることにより責任感を感じやすくなる傾向があるとされます。
一方、肯定的影響としては、家族の中で重要な役割を担うため自尊心が高まるとともに、親の役割を学ぶという機会につながることが挙げられます。
渡辺(1982)が示す、きょうだいへの影響
渡辺(1982)によれば、きょうだいへの影響は、親の障害受容における自己受容、親と子の信頼関係によって変化するということを示唆しています。
慢性的悲哀が強い場合
親の慢性的悲哀が強い場合、家族の機能が障害され、きょうだいは本来満たされる欲求を充足することができないことがある。そのため、障害を持つきょうだいに対し、憎しみや恨みなどの感情を抱き、心身症などの問題を呈することがあるのだそうです。
親が再起段階に達している場合
親が再起段階に達している場合、親は障害児のみならずきょうだいに対してもケアを与えることができるようになる。したがって、家族の雰囲気は明るくなり、きょうだいも障害当事者を受け入れていくことができるようになるのだそうです。
きょうだいが責任を感じている場合
きょうだいが責任を感じている場合、親が自分自身の不安から子どもの問いを避けたり、障害について時期尚早に理屈で説明しすぎると、きょうだいは障害児のことを負担に感じるようになってしまう傾向があるようです。
きょうだいと親との信頼関係が保たれている場合
これが理想的な状態ですね。きょうだいと親との信頼関係が保たれている場合、子どもは親に質問することができ、円滑なコミュニケーションを図ることで、安心して困難を乗り越えることができる。この場合、きょうだいは親の生き方に同一化し、主体的に障害児の役にたつことをしようとする傾向があるそうです。
参考書
①障害臨床ハンドブック第2版