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【図解入り】心理検査とは

臨床心理検査

心理検査とは、クライエントのパーソナリティや行動特徴、クライエントの抱えている問題を多面的に評価することを言う。ちなみに、心理査定(アセスメント)は、心理検査の上位概念に当たる言葉であるが、前提として、精神医学で用いられる”診断”と呼ばれる概念とは明確に区別しておかねばならない

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心理検査の位置付け

心理検査を、位置付けという視点でマクロに捉え直すなら、インテーク面接の過程で行われる、臨床心理査定(アセスメント)を遂行するための、面接法および観察法に並ぶ1つの手段を表す枠組みだと言える。これを表すと下の図の様になる。性格検査(質問紙法投影法)だとか、知能検査( ウェスクラー式、ビネー式は、この心理検査に含まれるわけだ。

心理検査の位置付け

心理検査の目的

ある参考書には次のように書かれている。

心理学的アセスメントは、「臨床心理学的援助を必要とする事例(個人または事態)について、その人格状況および規定因に関する情報を系統的に収集、分析し、その結果を総合して事例への介入方針を決定するための作業仮説を生成する過程」のこと

(引用:よくわかる臨床心理学, p40)

この定義で僕が注目したのは、太字示した部分であるが、下図のように、クライエントをこの3つの視点から捉えようとすることにある。

アセスメントの目的

ここで言う人格とは、IQやパーソナリティなどが該当し、状況とは、職場での立ち位置、活用できる支援など諸々、規定因とは、どのような精神障害を抱えているかなどが考えられる。

また、別の書籍では、次のように書かれていたりもする。

臨床心理アセスメントとは、初回の面接において、来談者に相談内容・原因・経過などを聞き。その後、どのような心理臨床(心理的治療)の理論や技法を用いて行うか、その診断・測定することをいう。このことを臨床心理査定ともいう。そして、心理臨床の途中、または終了時に、心理テストや面接などによって効果の測定を行うこともいう。

(引用: 臨床心理アセスメント新訂版)

アセスメントの説明で”診断”という言葉を用いていることはさておき、先ほどの定義に比べ、こちらの方が少し俯瞰した表現をしていることがわかる。

アセスメントの目的

つまり、前者の定義では、介入前のみに焦点を当てていたが、後者では、介入後、すなわち、介入の効果があったかどうかを知るためにもアセスメントを行うことを含んでいる。これは非常に重要な視点であると考えられる。なぜなら、クライエントに対する介入前後で、変化がなければ介入した意味がないからだ。

心理検査を実施する際の留意点

心理検査には、実施、解釈、フィードバックの際にそれぞれ注意点がある。実施とフィードバックの際の留意点に関するより詳しい説明はリンク先に譲る。

心理検査を実施する際の留意点

 心理検査の実施の際の留意点には、ラポールの形成とインフォームドコンセントが挙げられる。クライエントは、心理検査で何が行われるかということに対し、不安や緊張を抱いていると考えられる。そのため、クライエントが少しでも安心して心理検査を受けられるようにラポールを十分に形成し、どのような目的でどのような検査が行われるのかを事前に説明し、合意を得た上で、心理検査を実施することが求められる。

心理検査を解釈する際の留意点

 心理検査のマニュアルに沿って解釈することも重要であるが、インテーク面接の際に得られるクライエントの情報や、心理検査の場面でのクライエントの態度なども考慮し解釈する点が挙げられる。

フィードバックする際の留意点

 クライエントにもわかりやすい言葉で伝えることを心がけ、心理検査の限界についても説明することが挙げられる。また、フィードバックの際に生じるクライエントの反応や言動は、クライエントをより深く理解するための手がかりとなるため、フィードバックの際にも注意深く観察をすることが挙げられる。

テストバッテリーとは

 テストバッテリーとは複数の検査を組み合わせて用いること、および、組み合わされた検査全体のことを言う。

当然、心理検査で用いられる概念なのだが、その位置付けを冒頭の図でもう一度確認しておいて欲しい。以下の通りだ。

心理検査の位置付け

テストバッテリーの意義

 心理検査は、クライエントの性格や行動など、パーソナリティの理解を目的とする。しかし、1つの心理検査で捉えられるパーソナリティは限定的であり、また、各検査法には固有の欠点があるため、これらを補完するために、テストバッテリーが推奨される

心理検査の利点と欠点

 1つの心理検査で捉えられるパーソナリティは限定的であり、各検査法には固有の欠点があるため、これらを補完するために、テストバッテリーが推奨される。

 投影法検査は、パーソナリティを無意識レベルで評価できるとされ、心理的な問題を深層から明らかにする際に有効である。一方、検査結果の解釈に検査者の主観が入りやすいため、判定の正確さに疑問が残るといった欠点がある。

 そこで、投影法実施の際には、質問紙法検査とのバッテリーを組むことがある。質問紙法検査は、意識レベルの行動や性格特性を評価するため、クライエントの深い理解には物足りず、回答の歪みも生じやすい。一方で、結果の判定が客観的に行われ、統計的な分析が可能であるため、投影法の欠点を補うことができる。

 この様に、検査を組み合わせると、クライエントを多角的に判断できる様になるが、その反面、クライエントの負担も大きくなる。そのため、テストバッテリーは3種類程度までにするなどの注意が必要である。

テストバッテリーの組み合わせ例

テストバッテリーには、その目的に合わせて以下のような組み合わせがある。

パターン① 投影法+質問紙法 +知能検査

 オーソドックスなパターン。無意識レベルの心理的問題を探るために投影法検査、意識レベルの行動や性格特性を測るために質問検査、知的能力・認知能力を推定するために知能検査を用いる。また、検査が3つになると、クライエントの負担も大きくなるため、このような場合は、負担の少ないYG性格検査田中ビネー式知能検査を組み合わせるなども考慮する必要がある。

テストバッテリーのパターン①

パターン② 投影法(無意識)+投影法(前意識)+質問紙法

精神分析的な観点から、無意識レベルの心理的問題を探るために投影法のロールシャッハを、前意識レベルの心理的問題を探るために投影法のTATやSCTを、意識レベルの心理的問題を探るために質問紙法を用いるなどの組み合わせもある。

テストバッテリーのパターン2

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