ども、度々失礼します。やまだです。
本日もやってまいりました。
皆様お待ちかねの統計シリーズ。
前回のエントリーでは、「分散分析表の作り方」を解説してきましたが、本エントリーでは、「分散分析表の見方」を確認し、その結果に基づいて検定の結果を導きます。
分散分析表の作り方は↓↓こちら
それでは本日もよろしくお願いします。
前回作った分散分析表の確認
手始めに、前回作った分散分析表をみんなで確認しましょう。
以下がそれです。
では、次に何をするのかというと、分散分析の場合は、「F分布表」に基づいて棄却域が決定されます。
t検定では、帰無仮説を棄却するか否かを判定するために「t分布表」をみましたよね?
つまり、分散分析では「F分布表」を使うということになります。
F分布表との照らし合わせ
というわけで、今回の分散分析では、こちらのF分布表をお借りすることにいたしましょう。
そして、F分布表で使うのは、「群間の自由度」と「郡内の自由度」の2つです。
今回は
- 群間の自由度・・・2
- 郡内の自由度・・・42
という結果ですから、これらの値に基づいて、F分布表から該当する値を探します。
群内の自由度は、「2」なので、横軸の「2」の部分を見ます。
一方、群間の自由度は「42」なので、もっとも値が近い「40」の部分を見ます。
これにより、5%の有意水準において、「F=3.2317」が棄却域の境目であることがわかりました。
今回作成した分散分析表から得られた「F値=108.386」は、先ほどの値より大きいことがわかりますね?
したがって、「帰無仮説」が棄却され、「対立仮説」が採択されることになります。
帰無仮説が棄却されることの意味
今回立てた帰無仮説は
「3つの属性において、他者意識に差はない」
でした。
一方、対立仮説は
「 3つの属性において、他者意識に差がある」
でした。
したがって、前者が棄却され、後者が採択されるということは
「3つの属性において、他者意識に差がある」ということが統計的に証明されました。
ただし、この段階では、3つの属性のうちどれとどれに有意差があるのかはまだわかりません。
そこで、その位置を特定するためには、多重比較という分析をしていく必要があるのですが、それはまだ先のお話です。
参考書
①p値とは何か
②統計学がわかる
③やさしく学ぶ統計の教科書
④よくわかる心理統計