それでは、ここからいよいよ実践に入ります。エクセルを使って度数分布表の作り方を指南しようというわけです。
これより先の説明は、実際に僕が架空データを打ち込んだエクセルファイルに沿って進めます。
条件式など確認したい方はリンク先の参照もお勧めします。
まずは、データ入力
当然ながら、質問紙調査によって収集したデータを正確に入力することから始まります。
ちなみに、今回扱う具体例(「他者意識」や、「階級幅」など)は、過去のエントリーより引き継いでいますので、詳しくは↓↓こちらから参照ください。
話を戻します。
今回は、「他者意識」という観点からデータ収集をしたいので、入力すべきデータ項目は、「サンプル」と「他者意識得点」の2項目のみで、架空のデータとしてこれを入力すると以下のようになります。
画像では、サンプル数が「11」までになってますが、実際の入力データを見ていただくと
「150」まであることがわかります。
つまり、この表からわかることは、「150人からデータを集めたこと」と、「その一人一人の他者意識得点」の2つです。
ちなみに、エクセルデータからこの表を確認したい方は、リンクから飛んでいただき、
下図の赤枠で囲ったタブを開いてください。
データに質的変数の値を加える
次に、得られたデータに質的な区分を振り分けることにしましょう。
具体的には、先ほどのデータの「他者意識(得点)」の1列右に「他者意識の区分」という列を作ります。
画像でいうと、赤枠の空欄になってる部分ですね。
で、実際に作ると以下のようになります。
列ができたら、あらかじめ設定していた「階級幅」に応じて「高・中・低」の振り分けがなされるような、条件式を入れます。
つまり、
条件①得点<38なら、“低”
かつ、
条件②38≦得点<44なら、“中”
かつ、
条件③44≦得点<60なら、“高”
というように、「得点」に応じた、「値(高・中・低)」が反映されるようにします。
これは、IFS関数と、AND関数を使ってますが、詳しくはリンク先を参照ください。
https://office-hack.com/excel/ifs/
これができると下図のようになります。
「他者意識得点」に応じて、「高・中・低」という文字が反映されていますね。
条件式を確認したい方は、リンクから飛んでいただき、
下図の赤枠で囲ったタブを開いてください。
あとは、度数分布表を作るだけ
ここまでくれば、あとは、「それぞれの値=階級」ということになるので、度数分布表を作り、それを反映させましょう。
ここで扱う「階級」のついても過去のエントリーで解説してますので、詳しくはこちらを参照のこと↓↓↓
話を戻すと、「”低”の数=12以上38未満の階級の度数」ということなので、あとは、中、高と、同様に、カウントしてくれる計算式を度数を反映させたい「セル」の部分に入力すれば、
「度数」が反映されますね。
わかりませんかね?
スモールステップでいきましょう。
まずは、下図のような3列4行の表を作ります。
表の項目は、「区分」、「階級」、「度数」ですね。
「区分のところには、「質的変数」の「値」となる、「低・中・高」を打ち込みます。
続いて、事前に決めておいた、質的変数の値に応じた、他者意識得点の「階級幅」を入力しましょう。これが量的変数の値となります。
「階級の幅」は分析者の裁量で決定しますが、詳しくは別エントリをご覧だくさい。
最後は、度数の部分ですが、関数を使うのはここだけです。
「”低”の数=12以上38未満の階級の度数」ということなので、あとは、中、高と、同様に、カウントしてくれる計算式を度数を反映させたい「セル」の部分に入力すれば、「度数」が反映されますね。
ここでは、CONTIF関数を使ってます。これもリンク先参照のこと。
https://office-hack.com/excel/countif/
条件式を確認したい方は、リンクから飛んでいただき、下図の赤枠で囲ったタブを開いてください。
これで度数分布表の完成です。
参考書
①統計学がわかる
②やさしく学ぶ統計の教科書
③よくわかる心理統計