はい、こんにちは。
この記事では、知的障害の原因と1つであるとされる、「染色体異常」についてまとめておきます。
染色体異常の位置づけ
冒頭で述べたとおり、「染色体異常」というのは、数ある知的障害の原因の分類のうちの1つにすぎません。ですので、全体を俯瞰して「染色体異常」がどこに位置づけられるのか、それを以下の図で確認してください。
この図に説明を加えると、知的障害の原因は、大きく生理型と病理型に分類されることを意味します。生理型の原因は多因子遺伝とされ、知能を決める遺伝子の組み合わせの不都合によるものです。。脳障害や病的な症状もなく、行動障害も目立たないことが多く障害としては軽度です。
一方、病理型の原因分類は、多岐に渡ります。まず、内因性(受精前)か外因性(受精後)で分類され、内因性は、遺伝子の異常か染色体の異常かによって分類されます。一方、外因性は、受精後の期間によってなされる分類です。
そして、内因性の分類は、遺伝子の異常と染色体の異常による2つにわけられます。ですから、「染色体異常」はこの、「内因性の下位分類」として位置付けられるというわけですね。
染色体異常をさらに掘り下げる
では、この染色体異常をもう少しでだけ詳しくみてみることにしましょう。
染色体異常は、さらに数的異常と構造異常の2つにわけられます。
数的異常と、構造異常についての説明は以下を引用しました。
数的異常は2本で一対の相同染色体のうち、1本が欠けた場合を欠失(モノソミー:monosomy)、多い場合を過剰(トリソミー:trisomy)と呼びます」と述べ、構造異常については、「染色体の一部が切断し消失した部分欠失や、切断片がお互いに入れ替わって再結合された転座があります
(引用:障害臨床学ハンドブック第2版より)
これをまとめると以下の様に、「知的障害の原因」のうち、「染色体異常がどこに位置」し、さらには「どの様な分類があるか」ということがわかってきますよね。
参考書
①障害臨床学ハンドブック