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バウムテストとは

バウムテスト

 現在では、クライエントの内面を理解するために、アセスメントの手段として、面接法・観察法・検査法などが様々な種類の技法が存在している。その理由は、各種技法にはそれぞれ効用と限界があり、それを補うためであると言われている。

 例えば、本エントリーで取り上げるバウムテストは、投影法の一つであり、その投影法は、クライエントの内面を測定する人格検査の一つにすぎない。また、投影法は、質問紙法と異なり、クライエントの無意識的側面を捉えることができるという利点がある一方で、テストの実施や解釈に検査者の熟練が求められるという欠点も存在する。

 以上は一例にすぎないが、この様に使用する検査の理論的背景や最新の動向を知っておくことは検査者にせよ、それを受ける者にせよ、重要事項と考えられる

 そこで本エントリーでは、投影法の中でも代表的に用いられるとされる、バウムテストを例として取り上げ、その概要、理論背景、実施や解釈の留意点についてまとめることで、検査者としての理解を深めることを目的とする。

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バウムテスの概要

 バウムテストとは、スイス出身の心理学者であるコッホにより生み出された投影法検査の1つである。バウムテストは、精神診断の補助を目的に考案された検査であるが、それ以前から就職や教育場面において、職業適性や人格診断のための用いられていた歴史がある。

実施方法

 バウムテストでは、A4用紙、B4の鉛筆、そして消しゴムが必要である。準備ができたら、検査者は被験者に対し、

「1本の実のなる木を描いてください」と教示を与え描画を促す。ただし、「1本の実のなる木をできるだけ十分描いて下さい

(引用:臨床現場のための心理検査入門,p60)

という教示がコッホの元法だと橋本・大木は述べている。

 また、木の描画後に不明な点があれば、検査者は被験者に質問をして、木の詳細や出来具合などを明らかにする必要がある。その際は、被験者への心的負担を避けるため、十分配慮してさりげなく行わなければならない。

分析と解釈

代表的な分析と解釈のために、グリュンワルドの空間図式を用いるのが代表的である。ただし、コッホはグリュンワルドの空間図式を修正した物を使用している。この図式を用いる場合、被験者の描画に補助線を入れるが、その際は、描画をコピーしたものに線を施すのが普通である。これにより、樹木画が画用紙に対してどの様に描かれているか、具体的には、冠部と幹の比率や、左右の比率など、全体的なバランスを把握していくと松原・諭木は述べている。そのため、全体から細部へと分析・解釈を進めることが検査者の基本である。

グリュンワルドの空間図式

留意点

バウムテストは、他の投影法検査に比べて実施が簡単であり、短時間ですむ、また被験者にとっても比較的取っつきやすく、テストによって自我の脅威を感じることは少ない。しかし、たとえばバウムテストに投影されるのは必ずしも現実の自己像とは限らず、理想としての自分や本人にとっての重要な他者が投影されることもある。また、描画はその特徴として見る者に直感を生じさせ、それが解釈上の重要な側面になるのであるが、直感や印象のみで解釈することは強く戒めるべきである。コッホ自身も指摘しているように、バウムテストの結果を単独で分析することは極めて危険であり、他の検査や生活史、臨床像など他の様々な資料とつき合わせながら解釈していく必要がある。

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