スポンサーリンク




応用行動分析(ABA)とは

応用行動分析主に発達障害児の支援の際に用いられる、応用行動分析(ABA)についての概要をまとめてました。

スポンサーリンク
スポンサーリンク




応用行動分析とは

まずはざっくり概念的な定義を確認すると、ある書籍では次のように述べられている。

応用行動分析は、環境と個人の相互作用として問題を捉えます。ですから、介入の方向としては、「環境を整える」という環境に働きかける方向と、「適切な行動を学習する」「行動のバリエーションを増やす」という個人に働きかける方向があります。行動が生じる様に先行刺激を与えて目標とする反応が生じる様に待ったり(これをプロンプトといいます)、実際に待っていた行動が生じた際にはその行動が際にはその行動が次回からも安定して生じるよう後続刺激を与えます(これを強化と言います)。

(引用:よくわかる臨床心理学,p63)

ただし、これだけでは当然わからないと思うので、説明を加えるが、”先行刺激”と”それによる反応”、”後続刺激”の3つが応用行動分析を理解するためのポイントとなるのだが、この1つ1つを説明する前に、この応用行動分析の中核をなす、スキナーのオペラント条件づけなる理論について先に触れておくことにする。

オペラント条件づけとは

オペラント条件付けとは、標的となる行動に、メリットないしデメリットを付随させることで、その行動の生起頻度を操作する心理学の技法のことを言う。ちなみに、この表現は心理学に馴染みの無い人向けに変換しているので、さらに詳しく掘り下げたい方は下記のリンクを参照してほしい。

オペラント条件付けを詳しく知りたい方は↓↓こちら

【6/11(火)更新】心理学の学習者向けにオペラント条件づけとレスポンデント条件づけの違い及び、それぞれの条件付けについて詳細をまと...

このオペラント条件づけは、僕たちの日常生活において様々場面で確認することができるが、説明のために1つ具体例を考えてみることにしよう。

例えば、あなたは喉が渇いたので、通勤ないし通学の途中にある自動販売機でジュースを買うことにした。その道の途中に自動販売機は3つあるが、たまたま目についた2つ目の自動販売機でジュースを利用した。するとどういうわけか、100円で一本のはずが、2本でてきたのである。さて、あなたは次回この道の途中でジュースを買おうとする場合、どの自動販売機を選択するだろうか?おそらく、多くの人は同じ自動販売機を選ぶのではなかろうか。

これがまさしくオペラント条件づけの理論だと言うことができる。つまり、自動販売機に遭遇し、100円を投入し、ジュースが2本出てくるといった一連の流れは、100円を投入するといった”標的となる行動”によりジュースが2本出てくるという”メリット”が付随したことで、以降、”通勤ないし通学途中に飲み物を買おうとする場合”、2つ目の自動販売機でジュースを買うという行動の生起頻度が高くなることを示している。

それでは、ここからこのオペラント条件付けの理論に関する用語を1つ1つ見ていくとしよう。

強化とは

応用行動分析を用いる際は、この”強化”という概念を絶対に忘れてはならない。

強化刺激とは、行動が生じたことでもたらされる直後の結果や環境の変化のうち、その後、その行動が生起する確率を高める働きをするものである、と言い換えることができる。

引用:応用行動分析学入門,p29

ということは、先ほどの例で言えば、強化刺激(強化子)は、”ジュースが2本”がそれに該当する。そして、このように、強化刺激の直前の行動、つまり、100円を投入するという行動が、自発的に行われる頻度を増加させる出来事を強化と呼びます。ただし、”ジュース2本”が誰にとっても強化刺激になり得るわけではない。すなわち、”ジュースが2本”出てきたことによって、”2つめの自動販売機に100円を投入する”という行動の頻度が増加が確認されて、初めて”ジュース2本”がその人にとっての強化刺激であるということが言えるのだ。そのため、「私はこれをされたら嬉しいから、この人だって嬉しいだろう」とか、「以前この人は、○○をしたら喜んでくれた。だから、今回も喜ぶはずだ」というようなステレオタイプは非常に危険ということになる。

メリットのある事物=強化刺激(強化子)という考え方

また、これは個人的な解釈だが、メリットのある事や物であれば、強化刺激に成り得るという発想は間違いではないが唯一の正解でもない。というのも、強化の定義が、「ある行動の生起頻度を増加させるためのプロセス」であるとするならば、必ずしもAという行動ができたら、「1000円あげる」とか、「好きな事していい」というポジティブなイメージをのある刺激だけではないということだ。

例えば、ある子供に「説明スキル」を獲得させるため、その子の好きな新幹線の話をさせたとしよう。その際に、「説明の中で専門用語を使ったら、その後に補足説明をつける」という制限を与え、これを標的行動(生起頻度を増加させたい行動)とし、それがうまくできたら強化刺激として1000円あげることにした。しかし、この行動の頻度が一向に増加しない。そこで、見本として、その子に代わって専門用語を説明したところ、そこに被せるがごとく、説明を加えてきたのである。これはつまり、好きなことでは負けたくないという闘争心と、そのテーマで他者に勝ることで得られる”優越感”が強化子として機能していると考えられる。

で、結局何が言いたいのかと言うと、”メリット”とか、”正の強化”という言葉のイメージに引っ張られると、”何かを与える”とい発想が先行するが、一見メリットというイメージからは遠い”挑発”という誘導を用いたとしても、それを乗り越えた先に得られる感情を準備しておき、それによって標的行動の頻度が増加するのであれば、それも1つの強化刺激なのだということがわかる。

自然な強化と恣意的な強化の違い

ただし、この強化を更に俯瞰していくと色々と問題を孕んでいることがわかる。

自然な環境下で生じる強化のタイプを使用することに対して実験室場面で用いられる恣意的な強化のタイプをしようすることの臨床的な含意は、Ferster(1967,1972b,c)によって包括的に議論されている。外来型の治療で強化をしようする場合の危険性を予見し、Fersterは応用行動分析家によって使用された共通の報酬の多くー食べ物、トークン、そして賞賛ーは恣意的なものであるとして警告していた。彼はこのことを深刻な臨床的問題とみなしていた。恣意的に強化された行動が生じるのは、その強化随伴を制御する者が存在する場合、あるいはクライエントが与えられる特定の報酬に興味がある場合に限定されてしまうからである。恣意的な強化が歪められていった例として、Fersterは、行動分析家によってトレーニングされ、食べ物がない時には話すことをやめてしまった無発語の自閉症のケースを引用している。

(引用:機能分析心理療法,p23)

強化スケジュール

上記の説明で、”強化”について少しご理解頂けたと思うのですが、強化には行動の生起を高める以外に、”行動を維持する”といった働きもあります。すなわち、ある行動の生起頻度が維持されるためには、それ以降の強化がどのようなパターンでどの程度繰り返されるかを考えねばなりませんが、そのことを強化スケジュールとよびます。

応用行動分析を用いて発達障害者を支援する場合、この強化スケジュールをうまく活用することが肝になります。ただ、強化スケジュールの大変わ...

分化強化

他にも、問題行動を消去し、それ以外の行動を分けて強化する分化強化といった手法があります。強化スケジュールと分化強化そして、いかにして強化子を生み出し、既存の強化子に気づかせられるかというのが、ABAの巧拙なので、こちらも併せてぜひ理解したいところです。

今回は、問題行動に対処するための手段を紹介します。 子どもの問題行動に対処する場合、 ①問題行動の原因(強化子)...
スポンサーリンク
スポンサーリンク




スポンサーリンク




シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

関連記事

関連記事



AMP用の関連コンテンツ