【ポジティブ心理学】セイバリングとは?

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この記事では、ポジティブ心理学の概念である「セイバリング」についてまとめておきます。

  • 「セイバリングって、なに?」
  • 「セイバリングについて、調べたけどよくわからない」

こんなことを思っている方は、ご参考ください。

結論~セイバリングとは何か~

それでは、結論からいきましょう。

セイバリングとは、楽しいことや幸せな瞬間をしっかり味わうことだと考えられます。

「『今、この瞬間』に起こっている些細な出来事に意図的に注意を向けることは、セイバリング(savoring)と呼ばれ(Bryant, Chadwick, & Kluwe, 2011)、ポジティブ感情を増幅させるためのもっともパワフルな方法のひとつである(Quoidbach, Berry, Hansenne, & Mikolajczak, 2010)」

(引用:ポジティブ心理学,ACT,マインドフルネス しあわせな人生のための7つの基本より)

つまり、すごくわかりやすく言うとポジティブな出来事を意識してみることによって、1だったものを10にしようというのが「セイバリング」ということでしょう。

セイバリングによって、なぜポジティブ感情が増幅するのか?

では、セイバリングが、なぜポジティブ感情を増幅させることに繋がるのでしょうか?

これは、「ポジティブなことをみよう」とすると、自分がこれまで気づいていなかったような小さなポジティブなできごとに気づきやすくなるからだと言えそうです。

「人がセイバリングを行っているときには、人は、出来事の最も知覚的にはっきりした特徴に気づくだけではなく、より微妙な特徴に気づくことができ、そしてそのことが感覚と感情の多様性と範囲を広げることになる」

(引用:ポジティブ心理学,ACT,マインドフルネス しあわせな人生のための7つの基本より)

その根拠となる実験を以下のポストにまとめました。

解説もリプライをたどるとみれます。

だから、ポジティブさを意識してみることで、ささいなポジティブさにも気づけるようになるということですね。

セイバリングのプロセス

最後に、具体的に、ポジティブ感情が増幅していくプロセスをまとめておきます。

以下がそのプロセスです。

  1. ポジティブな出来事に出会う
  2. メタ認知:自分の思いに気づく
  3. 内省:体験の意味を考える
  4. さらなるポジティブ感情が生まれる
  5. 体験の幅が広がる

「セイバリングは単に快い刺激に注意を向けることではない。セイバリングはメタ認知と内省を伴い、そしてそのメタ認知と内省のもとで、人は快い刺激と、その刺激から生まれるポジティブ感情への気づきを集中することになる(Frijda & Sundararajan, 2007)」

(引用:ポジティブ心理学,ACT,マインドフルネス しあわせな人生のための7つの基本より)

とはいえ、話が抽象的でイメージがしづらいと思うので、もう少し具体的に考えてみましょう。

  1. ポジティブな出来事に出会う→「友人が贈ってくれたケーキを食べる」
  2. メタ認知:自分の思いに気づく→「チョコの香りが濃厚で、舌触りがなめらかだな」
  3. 内省:体験の意味を考える→「友人が時間をかけて選んでくれたんだな」
  4. さらなるポジティブ感情が生まれる→「自分を大切に思ってくれて、ありがたいな」
  5. 体験の幅が広がる→ケーキのおいしさ+友人への感謝

まとめ

最後に、本記事の内容をまとめて終わりにしたいと思います。

  • セイバリングとは楽しいことや幸せな瞬間をしっかり味わうこと
  • セイバリングによって、ポジティブ感情が増幅するのは、「ポジティブなことをみよう」とすると、自分がこれまで気づいていなかったような小さなポジティブなできごとに気づきやすくなるから
  • セイバリングは、「ポジティブな出来事→メタ認知→内省→さらなるポジティブ感情の発見→体験の幅が広がる」といった、プロセスをたどる

参考書

本記事は、以下の書籍を参考に作成しています。

さて、いかがでしたでしょうか?

セイバリングについての理解は少しは深まったでしょうか?

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