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宣言的記憶と非宣言的記憶(手続き記憶)

今回は、長期記憶の下位概念である、「宣言的記憶と手続き記憶」についてまとめておく。記憶は、身近なテーマであるため、比較的理解しやすいと思う。

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長期記憶とは

宣言的記憶と非宣言記憶について具体的にな説明に入る前に、両者を俯瞰した時に、”記憶”という概念のどこに位置する言葉なのかを理解しておきたい。

まず、心理学的における、記憶とは、①記名、②保持、③想起といった3フェーズにより構成されている。簡潔に言えば、”覚えてから思い出すまでの作業のこと”を記憶と呼ぶ。

続いて、記憶の構成のうち第2フェーズの”保持”という概念は、短期記憶、感覚記憶、長期記憶というように更に3つに区分される。

そして、この長期記憶を更に2つにすみ分けした記憶の種類が、”宣言的記憶”と”非宣言的記憶(手続き記憶)”というわけだ。

これが、冒頭に、”長期記憶の下位分類”と表現したところの意味になる。

記憶の全体像

宣言的記憶

宣言的記憶とは、言葉にできる記憶の事を言う。宣言的記憶にはさらに分類でき、エピソード記憶意味記憶に区分できる。エピソード記憶はその言葉の通り、個人の経験のような5W1Hで表せる記憶の事をいう。一方で、意味記憶とは、知識に関する記憶をいう。例えば、”りんごは赤い”とか、”猿は哺乳類”などが意味記憶に該当する。

そして、これらの総称が顕在記憶と呼ばれ、意識的な想起を伴う記憶の事を示す。

手続き記憶

手続き記憶とは、必ずしも言葉にすることができない記憶の事を示す。一般に出回ってる言葉では、”身体知”とか、”反射”などがある。例えば、車の運転や自転車の乗り方、泳ぎ方などを忘れたという人はそういないだろう。あるいは、毎朝アラームなしで6時に起床できなかったのにも関わらず、それを続けることで、アラームより早く目が覚めてしまったり、休みの日もその時間に目がさめるという経験があるだろう。これが手続き記憶である。

そして、この手の記憶は、意識的想起を伴わない記憶であり、それを潜在記憶呼ぶ。

また、下記の著者であるディラン・エヴァンズは次のような例を取り上げている。

ある有名な記憶障害者は、事故に遭った時から、いっさい新しい事柄を意識的な記憶庫に送り込めなくなり、例えば、毎日顔を合わせているにも関わらず、自分の担当医もわからないという有様になっていた。ある日、担当医は自分の手のひらに鋭いピンを忍ばせて、その患者の病室に入った。そして、その医者が患者と握手した時に、その患者はちくりとちょっとした痛みを覚えたに違いなく、手をいきなり引っ込めた。その次の日も、いつものように、その患者は担当医と完全に初めて出会う人であるかのように挨拶をしたが、しかし、その時ばかりは、医者が手を伸ばし握手しようとすると、それを拒んだのであった。

これをディランは、「意識的な記憶再生システムが完全に壊れた後も、無意識的な記憶は、情動と言う形をとって現れたのである」と言う風に述べている。ディランは、”感情”という観点から、記憶に触れているが、これも1つの手続き記憶によるものだと考えられる。

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