”アセスメント”と”診断”の比較

アセスメントと診断

心理学的なアセスメントも、精神医学的な診断も、クライエントに対して提供する支援活動の全体として、個人の特徴を捉えることを目的とする点において共通する。しかし、臨床心理士と医師はその職域が異なり、担うべき役割も異なるので、それぞれが行う診断とアセスメントは、本質的に大きく異なる。

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医師による診断

医師による診断は、疾病性の視点に立ち、個人の病的な側面に注目して、DSMなどの診断基準に則って病名や診断名を付与することを目指す。これは、病気や障害を特定し、投薬などの精神医学的な治療を施すために必要な活動といえる。

心理士によるアセスメント

一方、臨床心理士によるアセスメントは、事例性の視点に立ち、個人の生活に注目して生活上の困難や不適応の様相を見いだすことを目指す。このようなアセスメントのあり方は、臨床心理士の固有の専門業務の性質を反映したものである。

心理士の業務

臨床心理士の業務は、病気の治療ではなく、生活に不適応を抱えるクライエントに対して心理学的な再適応の支援を提供することである。そのために、疾病や障害を理解することは重要であるが、それはクライエントの生活の一部であり、全てではない。むしろ、病気になった経緯、発病に伴う生活の変化、クライエントを取り巻く社会的支援など、幅広い視野を持って生活を俯瞰し、そこにある心理学的な問題を探し出し、治療仮説・治療計画を立てることが必要である。そこで、臨床心理士には、生物心理社会モデルに沿って、生物学的・心理学的・社会学的な側面から、クライエントを多角的にアセスメントすることが求められるのである。

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