人間関係に活かすための洞察とは

前回は、人間関係に活かすための”観察”について述べた。

観察とは、”場面ごとに相手の事実をありのままに捉えること”だった。

以上を踏まえ、今回はその事実をどのように洞察に活かすかを考える。

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洞察とは

心理学的に言うと、洞察とは”問題解決の手段であり、問題を要素に分解し、要素間の関係を明確にし、それを全体として捉え直すプロセスのことを示す。

つまり、なぜ洞察するのか?といえば、人間関係や、コミュニケーションにおける問題を解決するためだと言えるし、

目の前にある悩みを解決するために、自分の周囲を取り巻く人物を可視化し、その人物と自分の間に存在する利害関係を明確にすることこそ、洞察で辿るべきプロセスなのだ。

人間関係のトラブルに活かせる事例

では、具体的に洞察をどのように活かすのかという視点で、僕が受けた相談の事例を見てみたい。

”はじめまして。誰にも相談できずに困っています。私にも原因があったことなんですがバイト先の上司のことです。バイトの休憩中とか話をしている時に最初はほっぺを触ったりしてくるだけでそこまで気にしてなかったんですが最近はハグしようとして来たり顔を近づけて来たりしてさすがに嫌だなと思うようになりました。もともと強く言えない方で笑いながら避けてるのでそこまで嫌がっていると思ってないんだと思います。それ以外は話していても楽しいし他のバイト仲間も好きなので辞めようとは思ってないんですがスキンシップの激しいのが嫌です…どうしたらなくなると思いますか?”

とりあえず、上司の方は普通にセクハラなので、すぐにやめていただきたい。

この場面で、問題解決した状態がどんな状態かというと、”上司からのスキンシップがなくなった状態”なわけだ。

しかし、話を詳しく聞くと、彼女はこの状態を達成するためにいくつか条件を持っていた。

・バイトを辞めさせられるので、親には相談したくない

・大学に唯一相談できる友達がいるが、余計な心配をかけたくない

・おおごとになるのが嫌なので、バイト仲間にも相談したくない

であれば、面とむかって「嫌です」と伝えることが手っ取り早いのだが、相談者自身がはっきり物事を言うのが苦手であると同時に、相手が”上司”と言うことでこの状況に追い討ちをかけている。

ただ、一つの兆しとして、

すこし嫌な態度をとったらその時はやめてくれました。でもまた別の日はいつも通り触られました。

と言うコメントがあったこと。

ここからわかることは、相談者の”嫌な気持ちが伝わった”ということと、上司はその気持ちをわかった上で再度セクハラに及んでいると言うことだ。

確信犯ですね。

なので、僕は次のような提案をした。

相談者への解決策

単刀直入に言うと、嫌な態度を取り続けること。

◯◯さんがどのような態度をとったのかはわかりませんが、その時とった行動を繰り返すことです。おそらく、上司は◯◯さんを相当軽く見ています。その原因は、◯◯さんが”怒らない”ことにあります。しかし、”怒る”ことが苦手なのであれば、”態度”、つまり、非言語で伝えるしかありません。

・非言語でより効果的に伝えるためのポイント① 〜対比を作る〜

嫌な態度を”より効果的に”伝えるために、”好意がある態度”をまず相手に見せることです。例えば、◯◯さんが友達と会話してるとします。友達は、相槌よく、笑顔で、その上前傾姿勢だったとします。しかし、ある瞬間から、相槌なく、真顔で、スマホをいじり出したらどう感じますか?

後者の態度は、さすがに前者の態度がなかったとしても嫌かもしれませんが、前者の態度がある場合とない場合ではどちらの方が不快なのか?という意味です。

・非言語でより効果的に伝えるためのポイント② 〜変化を作る〜

人間は不思議なもので、同じ絵、食べ物、音楽が続けられると飽きてしまいます。それはつまり、”慣れ”ということでもあります。つまり、嫌な態度を毎回変えてみるのです。対比と組み合わせることで、メッセージをより効果的に伝えることができます。

考察

この事例でのメッセージは、少なくとも適切な解決手法は、”セクハラ”という問題を、相談者、上司、周囲を取り巻く環境とその関係性を把握し、個々人の特性を理解しなければ見出せないということ。

相談者の最初の話だけで判断すれば、”周りに相談すればいいじゃないか”、”はっきり言えばいいじゃないか”と思えるが、相談者の性格や、周囲に相談したくない背景、行動から考えられる上司の思考など、そういった情報をつなぎ合わせてこそ洞察は可能となる

今回は、全体的な視点から洞察を語ったが、次回は、対個人のコミュニケーションに特化した洞察について記事にするつもりです。

例えば、

すこし嫌な態度をとったらその時はやめてくれました。でもまた別の日はいつも通り触られました。

という上司の行動から、「大丈夫だろ。この子は許してくれるよ」という相手の感情や意図などを読みとくすべについてです。

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