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感情を読み取る力を考えてみたい

感情を読み取る力”洞察”とは何か?を考えるエントリー。下記記事からの続きです。

↓↓『で、相手の何を観察すればいいの?って話』

求職者側からすると、このような”その場で考えないと答えられない質問”をされるのがもっとも嫌な手であるが、自分の価値をあげるためには、やはり頭を使って行動する必要がある。逆に、面接官からすれば、このような質問は相手の本質を見抜くための最善手であると考えられるし、僕が面接官なら絶対に投げかけたい質問ではある。

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これまでのハイライト

今回の記事は、”感情”にスポットを当ててるわけですが、もともとは

”洞察力”を身につけるにはどうすればいいのか?という問いから始まった。そして、洞察力とは、物事や人の”本質”を見抜く事であった。それでは”人の本質”とは何だろうか?本質とは、それなしにはその物が存在し得ない性質・要素”つまり、これを人に置き換えると、性格や要素という事になる。そして、性格は行動に現れるため、その行動を具体的にどう観察すればいいのか?というのがこれまでの流れ。

性格の構成要素の半分は感情

具体的にどう観察すればいいのか?という意識を持って日常を過ごしてみたものの、実のある気づきが中々ない。それは、あまりにも”性格”という言葉の定義がぼんやりしてたからだ。人の注意は、目標物がなければ散漫になる。そして、その目標物が今回のテーマである”感情”だ。なぜなら、性格の構成要素には感情がある。定義を見ると、

性格とは、行動のしかたに現れる、その人に固有の感情・意志の傾向。

(デジタル大辞泉より)

とあったので、まずは、”感情”に目をつけてたのが今回のエントリーの趣旨。

感情とは

では、”感情”とは一体なんなのだろうか?今回は感情について理解を深めるため、下記のURLを参考にさせて貰った。

http://www004.upp.so-net.ne.jp/kaysaka/draft/1e-qa.htm

内容を要約すると、

感情とは、”状況と行動の組み合わせ”である。人間は感情に基づいて行動する生き物であり、行動の裏には判断があり、その裏には目的があり、更にその裏に感情がある。つまり、人の小行動の原動力が感情ということになる基本感情には、”興味、嫌悪、驚き、怒り、恐怖、愛、希望”計7つの系統がありそこから更に細分化された派生感情についても述べられている。具体的に、各感情ごとの”発生状況”とその”行動”の例をあげて説明している。

つまり、

感情を理解するということは、その感情に紐付いている”行動”を理解することでもある。ということは、逆算的に、行動から感情を読み解くことができるということだ。これ今回の記事で最も重要なメッセージだと言える。なぜなら、その能力こそが洞察だからだ。

カウンセリングに学ぶ具体的な技法

では、以上を踏まえ、具体的に何をすればいいのか?という話をここから述べたいと思う。

他者の感情を意識して行動(体験)を追う

前提として相手と二人で話し込める関係にある事を想定してる。その際に、相手の”感情”に焦点を当てて話を進めるわけだが、具体的にどうするかと言うと、”体験”を話してもらう工夫が必要となる。なぜなら、その体験と結びついている感情を探りたいからだ。この時の注意は、言語情報と非言語情報で感情を切り分けること。それは意識的か無意識的かにせよ、本心は顕在化しないことが多い。たまに、体験について話を聞くと事実関係しか話さない人もいるが、その言い回しや、ニュアンスなどに怒りや喜びが感じ取れる事が多々ある。あるいは、言葉では不安を語っていても、声のトーンが弾んでいたり、体の動きが意気揚々としてることなどもある。ゆえに、まずは、相手の体験を聞き尽くすという所から始まる。

感情を細かく区別する

体験を聞き尽くすということは、感情の種類を知ることになる。感情は何種類にも及ぶので、まずはそれらを快感か不快かですみ分けする。が、”本質”を探るにはこれだけでは足りない。故に、感情を学んだ意味がここにある。不快に該当する基本感情だけでも嫌悪、怒り、恐怖と3パターン存在する。これらの派生感情をも学び、細かく線引きをする。でなければ、”固有”の感情を見抜くことはできない。

個人内での感情を比較する

感情の整理が終わると、’怒り’や’愛’、あるいは、’恐怖’など特定の感情を異なる場面で繰り返し抱いてることがわかる。それを感情ごとにグループわけしてみる。すると、”快”と”不快”かを分けただけでもその人の感情の傾向が見えてくる。例えば、楽しさを語るよりも、明らかに怒りや不安を感じてる頻度が多いことに気づく。そういう人のことを”ポジティブな人”と呼ぶのかもしれない。

同様の作業をした他者と比較する

さて、ここまでは、特定の個人”内”で比較をしていた。しかし、これだけではその人の本質を見抜くことはできない。なぜなら、同様の作業をした他者との比べていないからだ。”固有の感情を見抜く”ということは、他との”違い”を知るということでもある。違いを知らなければ、”固有”かどうか、つまり、”その人にしかない感情”なのかどうかが分かりようがないからだ。その違いを知るために、比較作業が伴うわけだ。

例えば、お勧めの飲食店をAさんとBさんに聞いたとする。お店Xにしか行ったことのないAさん。お店X、Y、Zに行ったことのあるBさん。どちらも『お店Xがお勧めですよ』と言われたらどちらの言葉を重視するか?

特有の感情をあぶり出す

ここで話を感情に戻す。他者比較するとわかるが、万人共通にある場面では怒りを感じるし、楽しさを感じることもある。しかし、感情を細かく捉えられるようになると、同じ状況で、ある人は、”怒り”だけを抱いていても、別のある人は、”怒り”とともに”罪悪感”があったりもする。この2者間の比較だけでいうなら、”罪悪感”があるかないかがこの2人の違いというわけだ。つまり、後者に特有の感情は罪悪感であるし、前者に特有な度合いを持った感情が”怒り”だと言える。つまり、特有の感情を見抜こうとするとき、感情の”種類”と”度合い”が手がかりとなる。

積み重ねる

ここでは2者間での比較であったが、これを繰り返していくと比較基準が蓄えられていく。つまり、”比較対象が多ければ多いほど洞察の精度は高まる”ということだ。過去の人物を丁寧に洞察すると、目の前にいる他者との違いを感じ取れるようになるし、人間には、無意識的にせよそういう能力は備わっている。しかし、これを意識的にやることで、曖昧な線引きが明確なものへと変わる。言い換えるなら、”言語情報として人に伝える”ことができるようになる。ここまでできて、”洞察力がある”と言えるのだと思う。

終わりに

あくまで今回は、”感情”にスポットを当てている。しかし、これだけでは、”洞察の一側面”を知ったにすぎない。他者に注意を向け続け、疑い続け、考え抜いた末に、この”洞察”という言葉の本当の意味にたどり着けるのだと思う。

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